スネアサイドのヘッドは、スネアサウンドに与える影響が非常に大きいにもかかわらず、バリエーションは、あまり多くありませんでした。
通常のドラムヘッドのバリエーションとして、
「クリア」と「コーテッド」があります。
しかし、ナゼか無かったのが、コーティングされたスネアサイドのヘッドです。
これが無い理由を考えると、
コーティングの耐久性、コーティングの材質など様々な問題が考えられました。
コーティングスネアサイドを製作するため、まずは一般的なコーティング剤を塗布することからはじめました。
意外とイイ!でも、もうすこし耐久性が欲しいかな?
コーティングの厚さ?フィルム自体への加工?コーティング分フィルムを薄く?接着?圧着?
様々なアプローチが考えられましたが、
最終的にシライミュージックが「このサウンド」と決めたのは、
クリンプロックされた0.075mmのフィルムにASPR製エキスパンドコート剤に顔料を加えず薄く塗布。
現在では高級なイメージの国産工場ですが、国産だからこそ、安くてしっかり作るため、製作工程のアイデアで価格を抑える事にも成功しました。
コーティングによって得られるナチュラルなマフリング感と、 コート剤の硬さによって得られるスネアサウンドの立ち上がりの良さが、
スネアサウンドをコントロールしやすくし、いま所有しているスネアドラムの用途をぐんと広げます。
コーティングされたスネアサイドは、コーティングされた打面ヘッドの様に、「ポップス・ロック」というチューニングの幅の広さとマイクへのアプローチが必要な要望にも応え、小さな会場で演奏するジャズにも、ブラスバンドやオーケストラのコンサートスネアにも対応します。
【SAH-14MC仕様】
サイズ:14インチ
フィルム厚さ:0.075mm
サッシ固定方式:クリンプロック
コーティングあり:エキスパンドコーティング 顔料なし
同じ工場内で顔料入のコーティングもしているため、若干顔料が混ざる場合があります。ご了承ください。
コーテッドスネアサイドの実現には、試作段階からアマチュア。プロドラマーまで様々な意見を頂き、ドラムテックの 土田"つっちー"嘉範氏からプロの現場で使うための多大なアドバイスをいただきました。
新製品の商品実現まで力を貸していただいたドラム・音楽が大好きな皆様!本当にありがとうございました!